★希少‼️ 黒ねこミケシュのぼうけん　ヨゼフ•ラダ文•絵　小野田澄子訳　岩波書店

¥2990

(税込) 送料込み

商品の説明

〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉
★1973年第4刷発行。裸本です。
★表紙＝保管上のスレ傷汚れ有り。
★本体＝三方に経年ヤケ、シミ汚れ有り。
　　　　見開き、見返しにヤケ有り。
　　　　天地にスレ傷有り。本文ページ内に汚れが
　　　　散見されます。（画像参照）紙面黄変有。
　　　　見返しに記名有り。

★★上記以外、製本は堅牢、ご愛読に支障は御座いません。

　チェコの童話の挿絵で、ラダ氏を凌ぐ方はみえないのでは。ラダ氏は元々画家だったのですが、二人の娘さんに毎晩お話をねだられて、生まれたのがこの黒ねこミケシュとのこと。

　児童文学は、傑作が生まれるのに二つのタイプがある様に思います。一つは、特定の子供に向けて書かれたもの。もう一つは、自分の楽しみや、大切な存在の為に書いたもの。（内なる子供の頃の自分の為、としても良いかも）

　一般の子供受けや、教育を狙ったものが悪いとは言いませんが、果たしてその本が、一生の友達になりうるかは甚だ怪しいと思います。

　本当の良い本は、大人になって読み返しても、当時の友達がページからひょいと出て来るような気持ちになるもの。特定の子供に向けた本が素晴らしいのは、「不思議の国のアリス」「くまのプーさん」然りです。

　目を見張って聞いている子供に、ダイレクトに作った話を語る訳ですから、作者本人も楽しんで居るので相乗効果で良いものになるのですね。

　黒ねこのミケシュは、猫なのに人語を話し、礼儀正しくて心優しい子猫です。コーヒー挽きで、コーヒー迄挽いてくれるのですよ。（飲んだら疲れが取れそうですね！）

　ある時、ミケシュは大好きなお婆さんのクリーム壺を割ってしまいます。弁償出来ないミケシュは、旅に出てお金を稼ぎ、新品の壺をお婆さんに買って帰るのです。何と、いじらしいでは有りませんか。

　全編にわたり折々挟まれる美しい挿絵の数々、簡素な線の、素朴な、見ていて心が明るく和む素敵な絵です。

　家や農場、台所の様子も、チェコの当時の田舎の様子が美しく描かれています。簡素な中にも写実性が有ります。表紙の猫の脚の描き方、ちゃんと猫らしい関節になってますよね？

　長期個人保管の大変古い本です。状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。

　古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。